コツコツと、淡々とトラブルに対応すること。それが、僕がフライフィッシングから学んだ大きなことです。僕がフライフィッシングに夢中になったのは、他にも理由があります。
自分自身の力で釣ったという感覚が得られることと美しいことです。
友達と一緒にパチンコをしていた時期がありました。お金もないのに、アルバイトで稼いだお金をつぎ込みました。勝って気持ちよくなることもあるけれど、負けてイライラすることもありました。ほとんどは、負けてイライラして時間を無駄にします。まだ、自分の衝動を抑えきれていない時期です。無駄と無益とただの浪費であることを冷静に理解するよりも、次こそ勝つ、取り返すという欲に勝てないのでした。パチンコは、人間が作ったもので、勝つか負けるかなんて、その作った人間が操作できる限り、管理する側次第。どれだけ考えても自分の力で勝つことには繋げられない…、人間の作ったものへの勝ち負けに一喜一憂するなんて馬鹿げている、そんなふうに悟るのはもう少し先のことです。
自分自身が生きている実感を味わいたい。自分の力で得ることができたという充実感を持ちたい。そんなふうに考えるようになりました。
映画「river runs through it」を見ました。川やマス、自然の美しさ。その美しさの中に流れようなキャスティングで描かれるラインのループ。キャスティングされたフライを食らおうとして水面からライズするマスの生命感。
美しさと生に対する渇望と、それが僕をフライフィッシングに惹きつけた大きな魅力でした。
今日も、ここまでお読みいただきありがとうございます。みなさんが、充実した1日を過ごせますように。