昭和の時代を振り返る
昭和の時代に少年時代を送りました。
その当時、僕の住む地域では、お盆やらお彼岸などの時期には、精進料理を食べました。動物のような命を持った生き物を食らうてはいけませんでした。バチが当たるのが怖くて、言われるまま植物由来の食事をいただきました。どこか味気なく、早く肉を食べたいなぁと思っていました。
電話は、ダイヤル式の電話でした。電話をギーコ、ギーコと回してかけるタイプの電話です。電話をかけ間違うとやり直すのが大変でした。テレビもダイヤル式のつまみでチャンネルを変えるものでした。あまり頻繁にチャンネルを変えるとつまみが壊れると叱られました。
トイレは汲み取り式でした。ある意味で怖さと緊張感がありました。(詳細の説明は避けます。)
テレビゲームなど無くて、もっぱら外で遊びました。虫や小動物を捕まえたり、釣りをしたり、凧を手作りしたり、駒を回したり身の回りのもので楽しく遊んでいた時代でした。
祖父がよく、地域の集会に出かけて、折詰を持って帰ってきました。地域のつながりがまだ強く残っていた時代です。
生活が便利になっていることにありがたさを集団で感じることができた時代でした。
時代はもっともっと便利になっていきます。世の中は豊かになりすぎるほど豊かになりました。食べ物は余り、食べたくないものは残しても構わないという風潮になりました。(僕が幼い頃には考えられないことです。)流行り廃りのスピードは加速度を上げ、廃ってしまい、不要になったものは容赦無く捨てられてきたように感じます。
昭和の頃の年末には、レコード大賞という番組があり、その年に一番ヒットした曲がレコード大賞として讃えられました。よく祖父や祖母が「昔は、いい歌はずっと歌われてきたが、今は聞いたこともねぇような歌がいっぺぇあるからわからねぇなぁ。」なんていう言葉が頻繁に聞かれるようになっていきました。いまの僕は、テレビは見ません。だからと言っていいものか、聞いたことのない歌手がものすごくたくさんいます。息子たちに聞くと、全部知っているようです。時代は繰り返すのでしょうか。それともジャンルが拡大し、個別化が進み、対応できない、または対応しない人が増えているのでしょうか。「えっ!知らない。聞いたこともない。」という歌手が紅白歌合戦に出ているなんて、僕にとっては普通です。
みんなで から それぞれ へ 〜集団から個へ〜
時代は令和です。個別化が進んでいます。職場でも飲み会などは少なくなりました。集団で時間を過ごすよりも、個で過ごす時間を尊重するようになっています。スマホに代表されるように個のための製品も大変多く作られています。
個から、つながりを探る時代へ
これからどのように進むのでしょう。個別に対応する傾向は変わらないでしょう。個で過ごすことを尊重する考え方に対応する製品もこれからも生み出されることでしょう。
だけど、人間は、個だけではいきられません。必ず、集団を求める気持ちが出てくるはずです。サピエンスがここまで地球で繁栄することができているのは、生き残るために集団で役割分担し対応してきたからです。集団での生活に疲れ、一人一人別々に過ごし、寂しさを感じ、一人の無力さを感じ、誰かとのつながりを求めていくのではないでしょうか。新たな集団の形、コミュニティーの形が作られていく時代になるのではないでしょうか。そんな気がします。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。良い1日になりますように。