中学生の頃、数学で様々な公式を覚えてから、ぼくはずっと世の中で生きていくための公式は無いものかと思っていました。こうすれば周りの人たちとうまくやれる、周囲にばかにされずに生きていける、お金を稼げる、異性にモテる…。要は、何をする気にもなれず、できる限りラクをしたかったのです。
もちろん世の中を生きていくための万能の公式はありません。対処するための公式はありません。世の中で認められ財を得ている人々の生き方や考え方に公式が感じられることがあります。けれどそれは、私が十代で渇望していたような対処のための後ろ向きな公式ではなく、生きていく上での自分の信念・マインドセットのような公式なのです。
今そう思えるのは、中学生からずっと迷った時には、答えを求めて様々な本を読み考えてきたからだと思います。本は、自分にあった語り口で対話してくれます。その時その時に、自分が求めている答えに気づかせてくれるのです。そんな貴重な体験を、安価で、自分の望む時にいつでも本は与えてくれるのです。
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